ポーカーのハンドレンジとは?レンジ表の使い方・勝率アップのコツを徹底解説!
ポーカーでは「強いハンドを持っていれば勝てる」と考える方が多いですが、実際にはそれ以上に重要なのがハンドレンジです。本記事では、ハンドレンジの基本から、実際の活用法、勝率を上げるための考え方までを詳しく解説していきます。
そもそも「レンジ」とは?
ハンドレンジの意味と基本概念
「ハンドレンジ(hand range)」とは、ある場面で相手や自分が持っている可能性のあるハンドの範囲のことです。ポーカーでは、自分や相手の手札を100%確定させることはできないため、「この人はこの状況で、こういった手を持っている可能性があるな」と考えるためのツールがレンジです。
なぜレンジが重要なのか?
レンジが重要な理由は、ポーカーが情報の不完全なゲームだからです。自分の手札だけで勝負を判断してしまうと、常に相手の罠にはまってしまう可能性があります。
・相手の行動に基づいてその人のレンジを絞り込む
・そのレンジと自分の手札を比較して優位かどうかを判断する
・自分の行動(ベット・フォールド・ブラフなど)を最適化する
このように、レンジは判断材料の根幹となるため、
初心者・中級者のレベルアップには不可欠な考え方となります。
レンジと1枚のハンドの違い(単体 vs 分布)
ポーカー初心者が陥りがちなのが、「自分のハンドだけを見てプレイする」こと。
しかし、上級者の場合は、自分や相手のハンド「レンジ」=複数のハンド候補を常に頭に置き、
長期的な期待値(EV)で考え、プレイを行います。
ハンドレンジと勝率の関係
EV(期待値)とレンジの関係
EV(期待値)とは、ある行動を繰り返した場合に平均して得られる利益のことです。
ポーカーでは、「その場におけるレンジ全体」での期待値を考える必要があります。
たとえば、ボタンポジションからオープンレイズする場合、A-Kだけでなく、A-9スーテッドやQ-Jオフなども混ぜたレンジを想定します。そのレンジが長期的に利益を生むかどうかを計算することで、EVがプラスになるアクションか判断できます。
単体のハンドではなく、そのレンジ全体でのEVがプラスなら正しい行動になる、
というのがポーカーの基本的な考え方になります。
【勝てない理由】レンジの意識について
ポーカーでなかなか勝てないプレイヤーの多くは、
「ハンドの強さだけで判断してしまっている」ことが原因として挙げられます。
- 強い手を持っていないとベットできない
- 相手のベットに対して「強い手を持っているに違いない」と決めつけてしまう
- 自分のプレイに一貫性がなく、レンジに偏りがある(=読まれやすい)
このような状況は、レンジの意識を持つことで大きく改善することができます。
【ポジション別】プリフロップのハンドレンジ
ポーカーは座っているポジションによって選ぶべきハンドレンジが変わります。
以下に、それぞれのポジションのレンジについてまとめました。
UTG(アンダー・ザ・ガン)
UTGは、プリフロップで最初にアクションするポジションのため
一番情報が少なく慎重なプレイングが求められます。
推奨レンジ例
- ペア:TT以上(場合によっては88以上)
- スーテッド:AKs、AQs、AJs
- オフスート:AKo、AQo(AQoは折ることも検討)
上記のような強いハンドのみをプレイし、無理に広げないのが基本となります。
MP(ミドルポジション)
MP(ミドルポジション)はUTG(アンダー・ザ・ガン)の次にアクションする位置で、
やや情報が増えるため、UTGより少しだけ広めのレンジを使えます。
推奨レンジ例
- ペア:77以上
- スーテッド:AJs以上、KQs、KJs、QJs
- オフスート:AQo、AJo、KQo
CO(カットオフ)
COは、非常に有利なポジションとなります。
まだ他にBTNやSBのプレイヤーが残ってはいますが、
スティールも視野に入るため、かなり広めのレンジでオープン可能です。
推奨レンジ例
- ペア:すべて(22〜)
- スーテッド:Axs全般、T9s、98s、87s など
- オフスート:AJo、ATo、KJo、QJo
BTN(ボタン)
BTNは、プリフロップ・ポストフロップともに最後に行動できる最強ポジションです。
そのため、レンジは最も広く、攻撃的にオープンしていくという傾向があります。
推奨レンジ例
- ペア:22以上
- スーテッド:ほぼすべてのスーテッドコネクター、Axs、Kxs
- オフスート:A9o、KTo、QTo、JTo など
SB(スモールブラインド)
SBは、プリフロップで2番目にアクションしますが、
ポストフロップでは必ず最初に行動しなければならないため、非常に不利なポジションです。
そのため、慎重なプレイングが求められます。
推奨レンジ例(対全体)
- オープン時:A7s以上、K9s以上、ペア全般、T9sなど
- 対スティール時:よりタイトに構える。AJs以上、88以上、KQsなど
BB(ビッグブラインド)
BBは、プリフロップでは最後に行動できるため情報量が多く、
相手のレンジに応じて柔軟に対応できる位置です。
ただし、ブラインドを支払っている状態から始まるため、ディフェンスが重要となります。
推奨レンジ例(対BTNスティール)
- コール:A2s〜、K6s〜、Q8s〜、J9s〜、T8s〜、98s〜、22〜66など
- 3ベット:AJs以上、KQs、TT以上、AQo以上など
【ハンドレンジ】コール・3ベット・4ベット
オープンに対するコールレンジ
オープンレイズに対してコールする場面では、
「相手のレンジに対して、自分のハンドがどれほど戦えるか」が基準となります。
基本的な考え方は以下の通りです。
BB(ビッグブラインド)でのコールレンジ例(vs BTNオープン)
- スーテッド系:A2s〜A9s、K5s〜K9s、Q8s〜、J8s〜、T8s〜
- ペア:22〜66
- オフスート:A8o〜AJo、KTo〜KQo
3ベットに使うレンジ
3ベットは、アグレッシブに主導権を握るアクションです。
強いハンドでの「バリュー3ベット」はもちろん、バランスを取るための「ブラフ3ベット」も重要となります。
CO vs BTNオープンにおける3ベットレンジ例:
- バリュー:QQ〜AA、AKs、AKo、AQs
- ブラフ(ポラライズ型):A5s、K9s、QTs、J9s、T9sなど
4ベットに使うレンジとバランスの取り方
4ベット(3ベットに対する再レイズ)は、レンジが一気に狭くなる局面です。
相手が強いハンドを持っている可能性が高いため、慎重な選択が必要になります。
BTN vs SB 3ベットに対する4ベット例:
- バリュー4ベット:KK、AA、AKs、AKo
- ブラフ4ベット(バランス用):A5s、K5s など一部のスーテッドエース
まとめ
今回の記事では、ハンドレンジについて解説していきましたが、
「知識 → 習慣 → 実戦応用」の3ステップでマスターしていくのが王道といえます。
- 印刷やアプリで暗記し、
- プレイ中に確認しながら、
- 実戦で想定と反応の繰り返しを行う。
など、具体的なシチュエーションを元にしたイメージトレーニングも効果的です。
何度も反復することで、自然と身についていきますので、
ぜひ、チャレンジしてみてください。
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